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大福帳 twentythreeyearsold

アンニュイ

  • 2008/06/09(月) 08:50:34



気だるく力も抜けて
外には雨も哀しくひんやりと
しとしととしとしとと
無限の繰り返し
くりかえし

思考も錆びついてしまった
とろりとした呼吸も
肉体をしめつける

中途半端の眠気は
春の午後にさまよい
物憂げの眼差しは
ひらひらとひらひらと
淡白に振り続ける雨を
把えることも出来ずにいて
うつろうつろのうつろだ

一日中ただよっていよう
薄暗闇の部屋の中を

ただ無意味に
哀しい時に
もてあそばれながら

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五月の風

  • 2008/05/16(金) 07:39:03



通り抜けて行く風は緑色をしている
芝生の上で大の字にねころんで
晴れた空を見詰めていると
涙もにじんでくる

さわやかそうな風に乗って
新緑のかおりも通り過ぎていく

いつのまにか
ぼくも
おとなになってしまった

きのうまでのぼくは
広い
青いグラウンドを走り回っていたような
気もするのだが

ぼくは気だるい伸び切った肉体を横たえて
偽りのような青い空を見詰めている

新しい風が
走り抜けて行く
ぼくの硬化しつつある肉体の上を内<なか>を
新しい風が
新しい風が
駆け抜けて行く

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ふとしたひととき

  • 2008/04/20(日) 08:19:13



少し熱いコーヒーはインスタントだけど
ぼくは残念乍らコーヒーの味には鈍感なので
おいしい!
と満足げに思っている

駄菓子屋で買ってきたおかきを
歯に力を入れて食べると
快い音が堅く頭の芯まで伝わって
遠い昔が
凩の冬の路上が
何故か思い出される

殺風景のアスファルトの路上には
紙くずや砂ぼこりの舞っていて
幼い男の児が
ひとりで走っている
それは
遐い昔のぼくかも知れない

そういう薄曇りのひとつの風景は
頭ばかり大きくなってしまった今のぼくに
奇妙なおちつきを与えてくれる

それは不安の時間のなかの
ひとつの安心感でもある

今日の空は青い五月晴れで
明るい陽差しが
なにごともないように
アスファルトを眩しく照り返している

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公園

  • 2008/04/13(日) 12:23:10



公園で待っています
ブランコに乗って
ブランコに揺られて
わたし
待っています
心の
疲れぬうちに
赤い日の
落ち切らぬうちに
屹度
来て下さい
あなた
わたし
公園で待っています
わたし待っています
ブランコに乗って
ブランコに揺られて
わたし
振り子になってしまいそう
振り子に
なってしまいそう

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春の日

  • 2008/04/09(水) 07:56:50



ぼくの心に熱いお茶を注ぎ込むと
躰がとてもおちつくのです

新しいノートを開いて文字を書き並べると
快い疲れが頭の中に拡がるのです

今は新しい季節の春なのですが
ぼくの右手はしびれてくるのです

しばらくの休憩を
「ください」

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偽りの空に

  • 2008/04/05(土) 15:52:55



青い空は
やはりあおいのです。

ぼくは泣いてはいない。

どこかで綿菓子やさんが
どこかで紙芝居やさんが

幻想ではなく
それは
過去という現実。

あの空はあおいのです。
雲も確かにしろいのです。

ちっとも
あの日とは変わっていない。
そんな
気がするのです。

凍った涙が落ちてきます。
さめざめと落ちてきます。

綿菓子やさんは
電気仕掛けになってしまった
紙芝居やさんは
どこか遠くに行ってしまった

空は曇ってきそうです。

いやだ。

ずっとずっと晴れていてほしい
晴れていて
ほしいのです。

空はあおくて
雲もしろくて
あり続けてほしいのです。

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