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大福帳 200801

冬です

  • 2008/01/30(水) 09:23:50

花が咲いています
赤い花が
椿です
それは寒椿なのです

冷たい風が渡っていきます
冬です
いまは冬ですが
やがて来るのは春なのです

春を待っています
蝶も
たんぽぽも
軽やかに色づく春をです

いまは冬です
寒い色のない冬です
ただ耐えるだけの
北風と幽かな陽射しばかりの冬です

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あすはくる

  • 2008/01/29(火) 08:50:15

あす、目が覚めたら、明日になっている。
そんな毎日が、規則正しく律動する。
それが、人生なのだ。

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ふとした悲しみ

  • 2008/01/28(月) 09:24:48



ふとした悲しみは
なにげに振り向いたときに
出遭ってしまう。

希釈された酸味が
背中を侵し
ひとすじ流れ落ちるのは
なんだろうか。

夜風が星月夜を掃いても
夜鳴きそば屋は
もう帰っては来ない。

寂寥がただ
ときおり走り去る
自動車のヘッドライトに
照らし出される。

悲しみがひとしおとなり
限りない酸味に
溺れていくばかりだった。

風がやみ
野良になった猫が疾風し
そして
何もかもが取り残される。

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どうにか

  • 2008/01/27(日) 12:58:00



どうにかなる。
きっとどうにかなる。
いままでがそうだった。
だからこれからもどうにかなる。
きっとどうにかなるにちがいないのだ。

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懐かしい冬の夜

  • 2008/01/26(土) 11:29:47



澄んだ夜空には星があって
寒気に雲は流れて
冴えた十三夜も見え隠れ
ぼくは自転車で家路を急ぎ
地球は宇宙の中で自転している
遠い過去も
近い未来も
いまある現在も
冷えびえとした夜気に紛れ込み
ぼくは自転車で家路を急ぎ
月は地球を周回している
嗚呼! ほんとに
ほんとに今夜は
懐かしい冬の夜です

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乾いた空

  • 2008/01/25(金) 15:15:43



乾いた空に銀色ぎんぎん光が反射して
ぼくは夢の中でバスに揺られている
鉛色の海が波濤を荒らして
ぼくに襲いかかってくる
周囲の花畑も
灰色に枯れてしまっていて
それでもバスはぐらりぐらりと
細くて心細い田舎道を走る
乾いた空にはからすもとんびも
飛んではいないが
ぼくはぼくでバスに揺られている

虹色愛のクレヨン

  • 2008/01/21(月) 09:04:18

虹色愛のクレヨン
分かって欲しいの この気持ち
虹色愛のクレヨン
あなたが欲しいの たまらなく
まっ白い紙に書くのよ
あなたとアタシの名前
願いこめて書くのよ
二人の愛のファンタジー

好きよ好きよ好きよとっても
抱いて抱いて抱いて欲しいの

虹色愛のクレヨン
アタシの恋をかなえてネ
虹色愛のクレヨン
アタシはあなたのキャンパスよ
自由に恋を書いてネ
あなたとアタシの恋を
甘く美しく書いてネ
二人の愛のロマンチック

愛して愛して愛してほんとに
奪って奪って奪って欲しいの

好きよ好きよ好きよとっても
抱いて抱いて抱いて欲しいの

愛して愛して愛してほんとに
奪って奪って奪って欲しいの

ランララン ラララ ランララン
ルンルルン ルルル ルンルルン

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遠くの思い出

  • 2008/01/19(土) 10:09:02



地下鉄の電車の内<なか>で
先日、彼女にとても似た女<ひと>に出逢った。

不思議な気持ちで
いくども幾度も盗み見してしまう。

それは最早、
遠くに去った思い出を盗み見しているような。

そしてまた、
あの日々の感情をとりもどそうとしているような。

そんな自分に、
地下鉄の暗闇を突っ走る運動音の中で

呆然としている
そんな自分に気づいた時、

遠くの思い出の中で、
二人で黙々と街の雑踏を歩いているのが見えた。

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青い空に

  • 2008/01/17(木) 10:27:28



誓いますこれからは
真面目に正しく明るく
そして
倖せに生きて行くことを。

愛する人とともに
まっすぐ生きて行くことを。

まぶしいきらきら煌めく
まさおに青い空に
嘘偽りなく
誓います。

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田園には

  • 2008/01/16(水) 08:47:10

疲れた躰には
自然が一番いいよね

朝は早く起きてみて
随分の昔のぼくを
胸のしめつけられるような
切ない感触で思い出されて
涙も
涙も流れたよ

朝の空気は未だ汚れてはいないような気のするし
自動車の音も遠く
頭の中もすっきりしているよ
だから
だから外へ出ようよ

田園には
ほこりっぽい風と
てらてらした空気とが在ってね
温かい陽の下を歩いてみると
きっと
きっと気持ちのよい汗が溢れてくるよ

天気がとてもいいから
思わず走ってしまったら
随分の昔に走りことなんて忘れてしまっていて
可哀そうに
可哀そうにすぐころんでしまったよ

躰中が
ついでに心もさ
どろどろに汚れてしまってさ
そしてね
そしてねぼくは思わず笑ってしまうのさ

空はあんなに青いのに
陽はあんなに輝いているのに

ああ!
また明日からは
ぼくの日常的生活が始まるけど
田園には
田園には
ほこりっぽい風と
てらてらした空気と
が在ってね

ぼくは
疲れた躰を弄んでしまうのさ

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存在する自分

  • 2008/01/15(火) 09:11:24

暗闇が拡がるとき、
自分だけを認識しよう。
孤独とは、
所詮、自分だけの問題であり、
他者を意識するところから、
始まる事象に過ぎない。
人と人との関係は、
悩みの根源のひとつであり、
反面、幸せという幻想の起源でもあるだろう。
悩みと幻想を、
完璧に覆いつくすには、
暗闇こそが格好であり、
そして、
暗闇が拡がるとき、
自分の存在だけを意識しよう。

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愛しています

  • 2008/01/14(月) 11:40:02

愛しています、愛しています、愛しています。
なぜか分かりませんが、
ひょっとして騙されているかも知れませんが、
愛しています、愛しています、愛しています。

愛しています、愛しています、愛しています。
どこがいいんだろうか、
ひょっとして世間がとっても狭いのでしょうか。
愛しています、愛しています、愛しています。

愛しています、愛しています、愛しています。
自分に自信がないのネ、
ひょっとしてあなた以外にアトがいないのネ。
愛しています、愛しています、愛しています。

愛しています、愛しています、愛しています。
とにかくほんとにホント、
ひょっとして赤い糸、運命の第九でしょう。
愛しています、愛しています、愛しています。

愛しています、愛しています、愛しています。
結婚して下さい、
毎晩毎晩タダで頑張らせて下さい。
愛しています、愛しています、愛しています。

愛しています、愛しています、愛しています。
とっても愛しています。
あなたしかいない、もうなれっこになりました。
愛しています、愛しています、愛しています。

春のひと景色

  • 2008/01/13(日) 09:57:27



芝生も青くなって
寝転んでみたくもなる
明るい陽の光
白い午後の安らぎのとき!

ふたつの紅茶にレモンも泳いで
やさしいきみとぼくとの会話に
さらりとさらさらと
陽は降ります間断なく

こうした景色に
飾り気のない額縁をひとつ!
こうした景色には
青い空に綿雲をひとつ。

あんにゅい

  • 2008/01/12(土) 10:33:55

気だるく力も抜けて
外には雨も悲しくひんやりと
しとしととしとしとと ――
無限のような繰り返しくりかえし

思考もう錆びついてしまった
とろりとした呼吸も
肉体をしめつける

中途半端な眠気は
春の午後にさまよい
物憂げの目差しは
ひらひらひらと ――
淡白に降り続ける雨を
把えることもできずにいて
虚ろだ

一日中ただよっていよう
薄暗闇に浸された部屋の中を
ただ無意味に悲しい時間に
もてあそばれながら ――

青春酸化

  • 2008/01/11(金) 08:46:07

正義は最早正義ではなくなっていた
もうだれも正義を信じなかった
皆は自分一人を正義だと信じた
自分一人の世界だと思いこんだ
だから地球の自転は狂うのであった
太陽は激しい怒りの光を射放つのだ
空は蒼を喪って了った
行方なき我々の足どりは
ただ無意味な足跡を残すだけであった
お前は屁をして
お前は屁をして性に悩め
それがお前の青春に相違ない

最早我々の言葉は風船に過ぎなかった
言葉以外に人を知る手段がなかった我々は
今やその軽さのために
誰をも知ることはできなくなって了った
我々は夫々孤独の中で暮すより
他に何も見出せない
一人ひとり夫々が暗闇を愛しているがよい
何も彼も忘れて了った
永遠への旅は
それはたんぽぽの種子<たね>でしかない
お前は反吐を吐いて
お前は反吐を吐いて朽ち果てるがよい
それがお前の青春に相違ない

恋愛というもの

  • 2008/01/10(木) 08:47:24

人間にとって、
恋愛というものは難しい課題だ。
たぶん、
ただ言えることは「惚れたら負け」。
負けた以上は、
勝者の僕べにならざるを得ない。
僕べとなった以上は、
何も考えてはいけない。
ただ、勝者に尽くすだけ。
それがいやなら、
自分が勝者となるか、
勝敗の関係のない埒外(新しい恋愛の場)へ去るか。
それしかないのかもしれない。
それよりも、
そうした恋愛というものから逃れる一番の近道は、
結婚することかも知れない。

いまという人生

  • 2008/01/09(水) 10:06:07

涼しい風が、背をなでて、通り過ぎる。
雨はやんだようだ。
代わりに、孤独がふりそそぐ。
年老いてゆく、残り少ない人生が、
孤独となって、密やかに、においもなく、ふりそそぐ。
振り返れば、寂寥が漠とあるばかり。
これが、いまのぼくの人生なのか。

きょうは、ほんとにいい天気だ

  • 2008/01/08(火) 09:25:56

きょうは、ほんとにいい天気だ。
青い空には、秋が満ちるほどの、いい天気だ。
だから、きょう1日は、いい人になれるだろう。
だれも妬まない、だれも憎まない、だれも恨まない。

きょうは、ほんとにいい天気。
空に浮かぶ、白い雲には、しあわせのにおいがする。
だから、きょう1日は、せめてみんなを愛したい。
となりの人も、とつくにのひとも、もちろん自分自身も。

きょうは、ほんとに快くいい天気だ。
青い空には秋、白い雲には幸せ。
だれもがみんな、愛することに、人であることを気づくのだ。

小さな旅だち

  • 2008/01/02(水) 08:49:39

この欲求はとても自然であまりにも
   日常的だ

だから荷物も何も要らない旅だちなのだ
   ひとつの肉体
   ひとつの精神だけでいい

それらは
ごくあたりまえに
ごくあたりまえの以前の生活から音も無く
   離れて行く

そして今日はいつものように始まり
そして全ては
いつものように
今日を消費して行く
   だけなのだ